以前、英語を習得することが難しい国のランキングについての記事の逆バージョンをテーマにしてみました。
「日本語を学ぶのが特に難しいと感じられやすい国・言語圏」を、背景とともにランキング形式でまとめました。
海外で日本語を学ぶのが難しい国・言語圏ランキング(一般的傾向)
第1位:英語圏(アメリカ・イギリス・カナダ・オーストラリアなど)
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日本語と英語は言語的に非常にかけ離れている(語順、文字、発音、敬語など)。
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アルファベット26文字→ひらがな・カタカナ・漢字という3種の文字習得は大きなハードル。
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米国国務省も「日本語は英語話者にとって最も習得が難しい言語の一つ」と明言。
第2位:アラビア語圏(サウジアラビア・エジプト・UAEなど)
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アラビア語も表記体系や文法が日本語と大きく異なる。
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両言語とも語順や助詞が特殊なため、直訳が効きにくい。
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日本語を教える環境・教材も限られている。
第3位:中国語圏(中国・台湾・香港など)
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漢字の意味は共有しているが、読み方・文法はまったく違う。
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「漢字があるから楽」というより、「知ってる漢字が逆に混乱を招く」ことも(例:「手紙=トイレットペーパー」など)。
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発音体系も全く異なる(中国語は声調、日本語はピッチアクセント)。
第4位:インド
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多言語国家で英語教育が主軸のため、英語ベースで日本語を学ぶ必要がある。
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インド系言語(ヒンディー語など)との構造的な共通点は少ない。
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学習リソースは都市部に限られ、継続学習が難しいことも。
第5位:フランス語圏(フランス・ベルギー・カナダの一部など)
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フランス語と日本語は文法・発音が大きく異なる。
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英語以上に語順や助詞の違いに戸惑う学習者が多い。
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発音上、日本語の母音の区別(例:「お」vs「う」など)に苦戦しやすい。
第6位:ロシア圏(ロシア・ウクライナなど)
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キリル文字や複雑な格変化を持つロシア語に慣れた学習者にとって、日本語の助詞や敬語は非常に異質。
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語彙の共通点がほぼなく、ゼロからの学習になる。
✅ 共通する「難しさ」の核心:言語的距離(Linguistic Distance)
英語圏が日本語を学ぶのが難しい理由:
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アルファベットから漢字・ひらがな・カタカナへ
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文法(SVO → SOV)や助詞の違い
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敬語という階層的表現
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日本語の文化的・暗黙的なコミュニケーションスタイル
日本語圏が英語を学ぶのが難しい理由:
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漢字文化圏から英語のアルファベットへ
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主語+動詞+目的語の語順に慣れていない
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冠詞(a, the)の概念が日本語に存在しない
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r/l、thなど日本語にない発音や、強弱アクセントの難しさ
両者に共通する構造的ハードル
| 項目 | 日本語話者が英語を学ぶ | 英語話者が日本語を学ぶ |
|---|---|---|
| 文字体系 | アルファベットに慣れない | 漢字に苦戦 |
| 発音 | 英語の音が多く聞き取りづらい | 母音が単純だが抑揚が難しい |
| 語順 | SVOに慣れない | SOVに慣れない |
| 文法 | 冠詞・時制が難しい | 助詞・敬語が難しい |
| 習得環境 | 英語話者が少ない | 日本語話者が少ない |
つまり…
日本語と英語は互いに“最難関クラス”の言語ということですね。
そしてこの「距離があるからこそ」、
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学習に努力と時間が必要になり、
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成果が出ると達成感が大きく、
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お互いの文化や言語に対する尊敬が生まれやすいとも言えます。
